OODA(ウーダ)とは
OODA(ウーダ)とは
OODA(ウーダ)とは、変化する状況に迅速に対応し、効果的な成果を引き出すためのマネジメントモデルです。これはもともとアメリカ空軍で開発されたメソッドであり、欧米では組織運営や企業活動における標準的な概念となっています。近年、日本でもこのOODAの概念が認知され始め、特に現代のビジネスシーンでの適用が増えています。変化の激しい環境下でのマネジメントにも非常に有効な手法です。
OODAは、Observe(観察)、Orient(方向づけ)、Decide(意思決定)、Act(行動)の4つのステップの頭文字を取った略称で、「ウーダ」と読みます。これは、PDCAサイクルと類似したフレームワークですが、特に変化の速い状況において強みを発揮します。
PDCAサイクルがPlan(計画)から始まるのに対し、OODAはObserve(観察)から始まります。また、PDCAサイクルが一方向のサイクルであるのに対し、OODAは後戻りが可能なループ構造となっており、これが「OODAループ」と呼ばれる理由です。このループ構造により、変化する状況に柔軟に対応できるのです。
OODAの4つのステップ
Observe(観察):状況や環境を客観的に観察し、正確に現状を把握します。このステップでは、仮説や先入観を排除し、公平かつ客観的に観察することが重要です。
Orient(方向づけ):観察によって得られた情報を基に状況を判断し、取るべき行動の方向性を定めます。
Decide(意思決定):具体的な手段や方策を決定します。
Act(行動):決定した内容を実行に移します。
このプロセスの結果として生じた変化を再び観察し、新たなOODAループに移行することで、迅速かつ効果的な対応が可能となります。これにより、過去の経験や先入観にとらわれることなく、現状に最適な行動を取ることができます。
PDCAとOODAの違いとポイント
OODAは4つのプロセス、【Observe/観察】→【Orient/⽅向付け】→【Decide/決⼼】→【Act∕⾏動】でマネジメントを⾏う⼀⽅で、PDCAは、【Plan/計画】→【Do/計画の実⾏】→【Check/実⾏の評価】→【Action/⾏動の修正】でマネジメントを⾏います。
これまでの管理職は、PDCAを基本としてマネジメントを⾏ってきました。しかしながら、PDCAマネジメントは、”Plan”を作ることが重視され、また”Do”は「計画通りに進む」か否かが評価の対象になり、”Check”が責任追及の場になる為、成果に結び付くまでに時間が掛かります。これに対してOODA(ウーダ)は、環境変化に柔軟に対応する新たなマネジメントと⾔われています。PDCAにおける”Do”の結果が全て出るまで待つことなく、次の”Action”を⾏うことも可能です。
弊社のOODAループトレーニングは「PDCAサイクルと併⽤する」ことでより⼀層効果を引き出すプログラムとなります。
PDCAサイクル
トップダウンによる現場を踏まえない無理な計画が出され、想定外のことが起きても、計画を重視してマネジメントが⾏われる傾向があるため、現場が蔑ろになる。
OODAループ
現場のリーダーが、状況に応じて臨機応変に判断し⾏動をすることで、これまでの”上⻑”に判断を委ねるマネジメントよりも、⾏動へのスピードが格段にあがる。
研修目的
プログラムの目的は、状況の変化に迅速に対応し、柔軟かつ効果的に問題解決を行うためのOODA(ウーダ)ループの理解と実践力を高めることです。OODAループは、Observe(観察)、Orient(方向づけ)、Decide(意思決定)、Act(行動)の4つのステップを繰り返すことで、変化の激しい環境下でも最適な行動を導き出します。
プログラムの内容と目指す効果
本プログラムでは、受講者がこれらのステップを実践的に体験し、状況に応じた柔軟な判断と迅速な行動を習得することを目指します。また、従来のPDCAサイクルに囚われない新しいアプローチを取り入れ、組織や個人の成長を促進します。
研修概要
OODAループ入門
対象
若手・中堅層
OODAループの概念に初めて触れる方
【よくあるお悩み・ニーズ】
OODAループという言葉を最近よく聞くけどよく分からない
PDCAサイクルに固執することによる業務スピードの低下を感じている
状況変化を捉え、素早い行動ができるビジネスパーソンになりたい
概要
「OODAループ入門」では、OODAループの概念理解を目的としたレクチャーやワークを中心にプログラムを設計しております。
状況変化を捉えて臨機応変に判断し、行動する力を体系的に学び、職場で活用するヒントを得ていただきます。
内容
①PDCAサイクルとOODAループ
-日本のビジネススタンダードであるPDCAサイクルをOODAループと対比して再認識
②「OODA」って何?
-現代のビジネスシーンで求められるOODAループの概念理解
③OODAループ ワーク
-ワークを通じたOODAループのポイント理解
④OODAループ 総合演習
-OODAループの体験
⑤行動目標策定
-職場でのOODAループの活用検討
OODAループトレーニング
対象
中堅・管理職層
OODAループ実践の機会を積み重ねたい方
【よくあるお悩み・ニーズ】
OODAループの実務での活用方法がわからない
PDCAサイクルに固執することによる業務スピードの低下を感じている
組織の管理職として、判断力を向上させたい
概要
「OODAループトレーニング」では、OODAループ実践ワークやアクションプランの作成など、職場でのOODAループ実践を見据えたプログラムを設計しております。
状況変化を捉えて臨機応変に判断し、行動する力の習得、職場での活用を促します。
内容
①「OODA」って何?
-現代のビジネスシーンで求められるOODAループの概念理解
②インバスケットゲーム
-インバスケット法を活用したOODAループトレーニング
③判断力トレーニング
-素早い判断力を鍛えるトレーニング
④OODAループケースワーク
-ケースに応じたOODAループトレーニング
⑤アクションプランの策定
-職場でのOODAループ実行計画の策定
期待できる効果
-
臨機応変な対応力の向上
OODA(ウーダ)ループトレーニングを通じて、状況の変化に応じて迅速かつ柔軟に判断し、行動する力を身につけることができます。これにより、従来のトップダウン型のマネジメントから脱却し、現場のリーダーが主体的に行動することで、組織全体の対応力が向上します。 -
判断力と行動力の強化
実践的なワークやケーススタディを通じて、素早い意思決定と実行力を鍛えることができます。これにより、緊急度や重要度の高い問題に対しても迅速に対応し、適切な行動を取ることが可能になります。 -
組織の変革力の向上
OODAループを職場で実践することで、組織全体の変革力が向上します。個々の社員が状況に応じた最適な行動を取ることで、組織全体の生産性や効率が向上し、変化に強い組織を構築することができます。 -
自己認識と他者理解の促進
トレーニングを通じて、自分自身の行動特性や判断パターンを客観的に認識することができます。また、グループワークを通じて他の参加者の意見や考え方を理解することで、自己認識と他者理解が深まり、チーム内のコミュニケーションが円滑になります。 -
継続的な改善意識の醸成
OODAループの反復的なプロセスを学ぶことで、継続的な改善意識が醸成されます。これにより、現状に満足せず、常に改善点を見つけ出し、より良い方法を追求する姿勢が身につきます。
受講者の声
- PDCAに代わるものと思っていましたが、別だということが理解できました。
- 緊急度、重要度の判定方法が人によって異なっていたのがよく分かった。
- グループワークをすることで他の参加者の意見を聞けてよかったです。
- ワークによって実演することで、テキストでは得られない気づきを得ることができました。
- 発想が弱いと気づかされた点がよかった。
- 自分の経験や、傾向、感情論などで判断・決断を行ってきたと気づきました。より細かい情報収集や、自分以外の意見や考え方を取り入れることも大切だと思いました。
- 視野が狭まっていたことに気づかされました。大きな目標(MVV)は何かを意識して業務を行っていきたいと感じました。
- 固定観念に囚われすぎていると感じました。新たな考え方が自分で導き出せれば最良ですが、上司や同僚に意見を聞いて導き出すことも必要と思いました。
- 常に目の前の事を片付けるという仕事になっているので、もう一度自分を俯瞰して行動計画を考えるべきだと思いました。
- マインドマップで視点を広げることや、フレームワークの基本を勉強して忘れていたのを久しぶりに思い出せてよかったです。社会人2,3年目の研修としては非常にいいと思いました。
- 大変勉強になりました。今後の業務に取り入れていきたいと考えています。ありがとうございました。
- 最後に配布されたまとめ資料がうれしい。見直す機会がより増える。
- 企業の事例などを入れていただき、分かりやすかったです。ありがとうございました。
- 良い研修でした。他の従業員にも積極的に受講してもらいたい。
- オンラインでの研修受講は初めてでしたが、グループワークも問題なく行えたので、今後も参加したいです。ありがとうございました。
FAQ
Q1. このプログラムはどのような対象者に適していますか?
A1. このプログラムは、若手社員、中堅社員、管理職の方々を対象としています。特に、変化の激しいビジネス環境において迅速かつ柔軟に対応する能力を高めたい方や、従来のPDCAサイクルに限界を感じている方に最適です。また、組織の判断力や行動力を向上させたい管理職の方にもおすすめです。
Q2. プログラムの目的は何ですか?
A2. プログラムの目的は、状況の変化に迅速に対応し、柔軟かつ効果的に問題解決を行うためのOODA(ウーダ)ループの理解と実践力を高めることです。OODAループの4つのステップ(観察、方向づけ、意思決定、行動)を実践的に体験し、受講者が状況に応じた柔軟な判断と迅速な行動を習得することを目指します。これにより、従来のPDCAサイクルに囚われない新しいアプローチを取り入れ、組織や個人の成長を促進します。
Q3. カスタマイズは可能ですか?
A3. はい、本プログラムは貴社のニーズや目標に合わせてカスタマイズが可能です。事前に貴社の状況や課題をヒアリングし、最適なプログラム内容を設計いたします。特定の業務内容や組織の特性に応じたケーススタディやワークショップを組み込むことで、より実践的かつ効果的なトレーニングを提供いたします。
OODA(ウーダ)ループトレーニング
状況の変化に応じて臨機応変に判断し、柔軟に対応する新たなマネジメントです。