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MVV
MVVの定義
MVVはミッション(Mission)、ビジョン(Vision)、バリュー(Value)の頭文字をとった言葉であり、会社における方針を示したものである。MVVのような会社方針は、上位方針から下位方針へ方針を具体化する流れがある。MVVの上位方針に位置付けられるのは経営理念や企業理念といった企業が重視する価値や原則が示される。理念の下位にミッションがあり、その下位にビジョン、さらにその下位にバリューがある。
それぞれの定義は次のように整理される。まずミッション(Mission)は、企業の存在意義やステークホルダーに対する「約束事」が示される。企業として成し遂げたいことを表すため「使命」や「任務」と訳されることもある。次にビジョン(Vision)は、ミッションを受けて、企業として実現したい夢やゴールイメージが示される。最後にバリュー(Value)は、行動原理として集約した価値観が示される。
昨今パーパス(Purpose)を用いて表現する企業が出てきているが、パーパスはビジョンよりも上位の方針であり、理念とビジョンの間に位置付けられる。パーパスは「目的」や「目標」等と訳される言葉であり、方針として掲げる際は、企業の存在意義、社会的意義を示す言葉として使われる。ビジョンの定義とも似通っているものの、ビジョンは「会社として」目指すこと、パーパスは「社会に対して」会社が目指すことといったように、視座が異なる。パーパスの方が視点を社会に向けているという点でビジョンよりも上位となる。MVVは理念に基づくものであるため、状況に応じて変わり得る。
MVV策定の過程
MVVは、社長の代替わりや株式上場、新たな人員の増加や、組織体制の転換といったように会社にとって大きな変化が訪れた際に策定することが多い。MVVの策定は①経営層や人事部等のHR部門が中心となって策定する場合②一般社員も巻き込みプロジェクトやワークショップベースで策定する場合が多い。①の場合は、経営層が思う今後の経営の方針を踏まえた内容が盛り込みやすいことがメリットである。②の場合は、一般社員を巻き込み策定を行うため、会社として一体感を醸成しやすいことがメリットである。どちらの場合においても、会社の外部分析や内部分析を踏まえ、今後のありたい姿を深掘りし、伝わりやすいメッセージを検討していく。
MVV策定後、次のフェーズとして浸透が行われる。MVV策定に関わったメンバー以外にMVVを共有し、浸透・定着を図る段階である。組織全体にMVVの浸透・定着を図ることで、MVVが職務上の判断基準となり、メンバーの自律性の向上や自発的な行動を促進することに繋がる。MVVの浸透・定着施策としては、ワークショップやMVVの唱和、人事制度との連携が挙げられる。
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