か行
株式公開買付
株式公開買付 TOB(Take Over Bid)
- 買収対象の企業株を取得する場合に、買取する価格・期間・買付予定株数・その目的を公告等によって公表し、不特定多数の株主から大量に株を買取る方法をいう。
- 通常、市場で大量の株式を購入すると、その買付け行為により株価の上昇を招くことになり市場に大きな影響を与える。結果として買収する価格が上昇し、必要資金の上昇を招くとともに、市場が乱れ、市場に対しても偏ったメッセージを発してしまうリスクがある。そのような変動要素を排除する意味で買収企業が現在の株式保有者に対して購入価格を公示して売却者を募る方法をとる。
- TOBは公表した価格での買付けとなるので買収する側の資金計画が立てやすく、また期限内で買付予定数の株が集まらなかった場合は買わずに返却することができるため、リスクを抑えることができる。しかしながら、公表しての買付けとなるので買収対象となった企業や別の企業が防衛・阻止対策など対応策を講じることが可能となり、新たな阻害要因が発生する面も否めない。買収対象となる企業がTOBに協力的な場合が友好的TOB、その逆に買収に反対の場合が敵対的TOBと呼ばれるが、日本の市場においては、まだまだ買収に対しての抵抗感が存在するため、TOBに対する一般のイメージが必ずしも友好的なものでない場合も多い。