あ行
アンカリング効果
認知バイアス(偏りや歪みを意味し、転じて偏見や先入観という意味)の一種である。
物事の交渉、売買の判断をする際に、初期判断条件として始めに印象に残った数字(値段)や物(品質・量)が、その後の判断全体にまで影響を及ぼす心理の傾向を指す。
アンカーとは、不確実な事象を予測する時に特定の特徴や情報の断片をあまりに重視することを指し、最終的な決断、結論までアンカーを過度に注目、意識してしまい決定される事象のことをいう。
「アンカリング」名前の由来は、海上や水上で停めておいた船が潮の流れや水の流れで流されたときでも、アンカーを手繰っていけば、もとの場所に戻れることから、船舶のアンカリングから来ていると言われている。
アンカリング効果の例えば、卵を買おうとしている人がいたとする。彼は、産地と値段だけに注目して、卵を買う際の判断基準としており、賞味期限や消費期限を卵の良否条件として考えない。これはアンカリング効果が働いているといえる。