奨学金返済支援を通じて、
採用力の強化と企業ブランディングに取り組んでいきます。
ツネイシホールディングス株式会社
人事戦略部 部長
堀内 亮 様
人事戦略部 課長
佐藤 文彦 様
事業内容
グループ本社機能(経営管理、総務、人事、財務経理、法務、情報システム、広報、内部監査、サステナビリティ推進)
課題
導入事例概要
新しいことに取り組むための人材採用に課題があった。
“- 今回、「奨学金バンク」にご関心をお持ちいただいた背景は何だったのでしょうか。
もともと、人材の採用が課題でした。会社としてこれまでにはない新しいことに取り組んでいきたいという状況の中で、既存の業務がある社員が新しい業務にリソースを割くことは難しく、単なる人手不足からの採用ではなく、新たな業務を担うための新規人材を採用し、活躍してもらうことが急務であったからです。ただし、一口に採用といっても新卒社員なのか中途社員なのか、中途社員であればどのレイヤーの人材を採用するのかという判断にあたっては、これまで欠員を補充する目的での採用が多かったため、どのような人材を採用したらよいのか試行錯誤していました。
弊社が常石グループの本社機能を担うという業務の性質上、管理部門で構成されており安定的な志向の方が多かったことも要因としては大きいです。DXやAI活用などの普及にともない、業務内容も変革していく必要があり、社員のモチベーションの持たせ方や求める人物像も変えていかなければならないと感じていました。
昨今、給与水準は上がってきているものの物価上昇の影響は大きく、単に給与を上げるだけでは人件費の増大などの問題点もあるため、採用力強化のための手段を増やしていかなければなりません。さまざまな方法を模索する中で、実はご案内をいただく前から、奨学金の代理返済も検討していくべきではないかと考えていたんです。
奨学金返済制度を手間なく導入。グループ会社にも展開しやすい。
“- 実際に導入していただいた決め手を教えてください。
これまで新卒採用はあまり積極的ではなかったのですが、採用を強化する上で新卒採用をはじめとした若手人材の採用は非常に重要です。多様な人材を発掘するために奨学金の代理返済という施策を検討してはいましたが、通常の代理返還制度だと個社ごとに返済期間や上限金額を設定しなければならないため、ルールや規程がばらばらになってしまうという問題点があります。その一方で、奨学金バンクの返済支援サービスはルールが明確で導入しやすく、社員にとってメリットがわかりやすいと感じました。今後、この制度を普及させて対象者を増やしていくことを考えると、グループ会社へ展開しやすいサービス内容であると思いました。
導入したサービス
奨学金返済支援サービス「奨学金バンク」
奨学金返済型人材紹介サービス、奨学金返済支援サービス、サステナ支援サービス
特徴
●今までにない切り口から採用チャネルを強化
●若手社員のエンゲージメント向上と新卒採用の強化を実現
●支援企業としての発信で企業ブランディングが可能
採用の強化と同時に、企業ブランディングにも取り組んでいく。
“- 奨学金返済支援サービスだけではなく、人材紹介サービスとサステナ支援サービスも導入していただき、ありがとうございます。
先ほど申し上げたように、採用の強化が課題です。昨今の情勢から、多様な人材が持つ個性を活かせる組織体制にすることが重要であるため、採用するならこういう人、という人物像はあまり決めない方がいいと感じています。したがって、採用はさまざまな切り口で行っていきたいです。弊社でも人材エージェントを複数利用していますが、奨学金を返済している方を対象にするという視点もその中の一つであると考えられます。
また、常石グループは「社員の幸せのために事業の安定と発展を追求する」ことを企業理念としています。“社員の幸せのために”とは、働いている社員がこの会社で働いていることに対してであると同時に、社員が普段生活している環境においても会社を知ってもらう、誇りに思ってもらうことだとも考えています。そのため、奨学金バンクのような取り組みに参画していることも含め、ブランディングのための発信にも率先して取り組んでいく予定です。
若手社員が自分のキャリアやライフプランを積極的に考えられるように。
“- 導入が決まってから、社内での反応やご感想はありましたか?
奨学金返済支援サービスについては現在、対象の社員が申し込みを終えた段階ではありますが、数名から会社が奨学金の返済を支援してくれることが非常にありがたいという声をもらっています。ちょうど最近、マネープランやNISAなど、お金にまつわるセミナーを社内で実施したことも関係しているのではないでしょうか。奨学金返済支援がなかったら、月1万円を貯蓄や投資に捻出できない社員もいたと思います。今後のキャリアやマネープランについて積極的に考えてもらったり、これまでとは違う挑戦をしてもらったりすることを意図していたので、こういった感想を聞けてよかったです。
- 今後はどのような取り組みを予定していますか?
人材定着やエンゲージメントの向上は、一つの施策を行ったから効果があるものではないと意識しています。今回の奨学金返済支援だけではなく、さまざまな取り組みを行うことでエンゲージメントを向上させ、この会社で活躍したいと思ってもらいたいです。
「未来の価値を、いまつくる。」スローガンの実践へ。
“- 今後のツネイシホールディングス様の目標や展望を教えてください。
人事戦略を模索している最中ではありますが、注力しているのが自律型人材の育成です。これまでグループ内では多数の事業を立ち上げているのですが、今のところオーナーたちが立ち上げた事業が主であるという状況です。社員自ら何か新しいことをやりたいという意見が上がり、ボトムアップで事業に発展していく組織になるために、責任感を持ち、自ら考えて業務を遂行する人材を増やしていく必要があります。現在、そのような取り組みを強化していくべく、新規事業を生み出すために必要な知識の習得や、普段の業務に気づきを与えるための選抜型の研修、既存事業にイノベーションを起こすためにはどうしたらよいかを考えるための研修を行っています。
昨年、「未来の価値を、いまつくる。」というグループスローガンを策定しました。このスローガンを実現できる人材を弊社が求める自律型人材だと考えています。新規事業だけではなく、既存事業の発展や改善に取り組んでいく人材を採用・育成し、そういった人材が活躍できる場をつくっていきたいです。