企業として継承していくべきDNAを
ビジュアル化し、世代を超えて
効果的に伝える
TANAKAホールディングス株式会社
SR・広報本部・広告部
貴金属本部リテール統括部マーケティング企画室
副部長
阿部 紀之様
小柴 恭平様
須田 久美 様
事業内容
貴金属を中心に、自動車、電化製品、通信機器など、先端の工業、医療製品など幅広い領域において事業活動
導入事例概要
- 導入した背景を教えてください
当社では以前から、自社の成り立ちや創業時の想い、数々の転換期に経営として指し示した方針などが社員の 中で薄れてしまわないように、説明したり、入社時研修で会社の歴史を学ばせるなどにより企業としてのDNAの共有・浸透を図ってきました。しかし、事業規模の拡大、人材の入れ替わりなどにより、DNAの浸透度にばらつきが発生してきました。特に、中途社員の増加や、新入社員の採用により、次世代を担う人材に創業からのDNAがいきわたるような社員目線でのツールを作る必要性がでてきました。そのような課題の解決策を検討している時に、アクティブアンドカンパニ-のインサイトマネジメントを知り、導入に至りました。
- 導入したサービスの詳細を教えてください
アクティブアンドカンパニーのインサイトマネジメントは、組織に浸透させたいメッセージをビジュアル化/マンガ化し、社員に分かりやすく伝えるための手法ですが、今回当社では、自社のDNAの再認識および浸透を図る目的で導入しました。
①現状分析
最初に、当社は歴史が長いため、膨大な過去資料の中から何をビジュアル化するのか、伝えたいメッセージは何かを抽出することから始めました。また、当社の歴史を良く知る役員やOB社員へのインタビューを行い、『TANAKAスピリッツ』をはじめとして世代を超えて継承すべきDNAやそれらを象徴的に発揮された会社の歴史事象の特定を行いました。DNAが体現化されたことで当社の事業が拡大してきたことがわかるように、会社の転機になるような事象を中心に取り入れました。これらの現状分析の作業を徹底して行ったことで、インパクトのある一貫したメッセージをマンガに織り込むことができ、読み手の理解を促すことができたと考えています。
②ドラフト作成/レビュー/修正
ドラフト作成では、ストーリーを念入りに確認し、当社の歴史に触れ、「チャレンジし続けることの大切さ」や「強い想いを持ちながら続けることの大切さ」などを再認識するとともに、「変わり続けること」と「変わらない/変わってはならないもの」を明確にしました。
その他にも、男女いずれでも読み易く、子供でも読み易いような仕上がりになるように、マンガの絵の親しみやすさも追求しました。また、ストーリーテラー(ストーリーの進行役:マンガに登場する古参社員に解説役を担わせる)を登場させるなど、読者がマンガに引き込まれるような工夫をしました。
- サービスを導入した感想はいかがですか
プロジェクト当初は、自社の伝えていきたい理念の浸透が不十分であろうと想定していた「若手社員」だけを対象にマンガ社史を作る計画でした。また、マンガ離れしている年配社員から、社史をマンガにすることに対して嫌悪感をいだかれるのではと懸念していました。しかし、現状分析やインタビューを通して、若手社員だけでなく、全社員に向けて自社の理念を伝えていくことの重要さを認識しました。
完成物は、活字では伝え難い、ニュアンスをビジュアルやストーリーで効率的・効果的に伝えることができたと思っています。主人公である若い社員の会社に対しての思いの変化が絵から伝わってきていました。会社の精神や理念など、普段自発的に興味を持って調べたり共有されたりしない内容だけあって、伝える側もどのようにした若手社員などに興味を持って学んでもらえるのか悩んでいたので、このように読み手が飽きずに楽しみながら学べるので目的を果たせたと理解しています。特に若手社員が手軽に手にとって当社の理解を深めるツールができ、世代を超えたコミュニケーション活動の支えになっていると思われます。
インサイトマネジメント(社史マンガ化)により作り上げた「マンガ社史」を使って、一体感をもって当社のDNAを伝えていくことが大事だと考えています。今後の施策としては、マンガを全社に配るだけでなく、新卒などの採用活動等でも利用し、社内外に自社の念、DNAを発信し続けていく方針です。