従業員情報の一元管理を通して、
組織の人材全体像を明確にし、
組織活性化を図る。
株式会社ジャパン・マーケティング・エージェンシー
総務部 マネージャー HRディレクター
後藤 幹芳 様
- 事業内容
- 飲料、食品、日用品など一般消費財のマーケティングリサーチ など
導入事例概要
- 導入した背景を教えてください
弊社は1968年の創業以来、定性調査の草分け的存在として、グループインタビュー等の定性調査だけでなく、ネットリサーチ・街頭リサーチ等多くの定量調査を手掛けてきました。中でも、主に食品や生活用品分野を得意とし、様々な経験・実績とノウハウを保持しています。
弊社の主なクライアントは、大手企業の商品開発部等です。クライアント企業が消費者の求める商品を開発するために、消費者の本音を引き出す調査や、消費行動から消費者ニーズを探る調査等を行っています。
現在は市場が成熟化し、急激なスピードで変化しており、これまで過去の経験がまったく無意味になることもあります。しかし、だからこそ、そのなかで変化を読み、市場に切り込み、生活者の実態に迫っていく調査が益々求められています。
近年ではtwitterやfacebook、mixiといった、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が普及したことにより、従来のインタビュー、アンケートを用いた調査だけではなく、 SNSを調査手法として用いるケースも、非常に増えてきているのが現状です。
市場の著しい変化や新たな調査手法に対応し、弊社独自の価値を創出する為には、人材マネジメント施策を強化する必要があり、またそのためには、弊社社員の経験や能力等を管理・把握した上で、組織として、どのように人材マネジメント施策に取り組んでいくのかを考える必要がありました。しかし、これまで弊社では、社員情報を一元管理する仕組みがなく、社員がいつ入社したのか、入社何年目なのか、昇進のスピードがどれくらいか、これまでにどのような経験をしてきたのか等、社員個々の情報を詳細に把握できていない状態があり、どのような人材マネジメント施策を講じる必要があるのかを検討することができていなかったのです。
- 導入したサービスの詳細を教えてください
社員情報を一元管理することで、社内にいる人材の経験や能力の可視化を図り、更なる人材育成、ひいては、組織施策を進めることを目的に、アビリティマネジメントシステム®(以下 AMS)の導入に至りました。
AMSには以下の様な機能が実装されています。
弊社では、AMSを用いて主に以下2つの事柄を実施しています。
①社員情報の管理
社員の住所や連絡先等の基本情報を入力・管理すると同時に、社員の在籍年数・職務経歴・評価変遷の情報を管理しています。これら3つの情報を管理・蓄積し続けることで、弊社のハイパフォーマー人材(評価が高い人、昇格が早い人)の傾向や、ローパフォーマー人材(評価が低い人、昇格できない人)の傾向が可視化されるよう になりました。
また、こういった人材の傾向が可視化されたことにより、弊社の人材の経験や能力の全体像を把握することが可能になりました。現在では、今後どのような育成施策を講じ、人材を育てていくのかを検討するためのベースとして、社員情報の一元管理は必要不可欠なものとなっています。AMS導入後は、各評価結果等の人事・人材に関連する情報を随時アップロードし、一元管理を行うようにしています。
②意識調査
AMSのアンケート機能を用いて、社員の意識調査を行っています。アンケートの設問作成や、回答結果の集計・分析は、弊社のリサーチャーが行っていますが、AMSを活用することで、弊社の調査やアンケート設計におけるノウハウや、各社員の回答内容等の機密情報(個人情報含む)が外部に漏れることはないので、安心して調査を実施することができています。また、AMSはASPサービスなので、インターネット環境があれば、AMSにログインするだけで容易に回答することができます。
社員への意識調査を実施し、社員が会社のどこに魅力を感じているか、厳しい仕事の中で何に充実感を得ているのか、更に力を発揮するには何が必要なのか等を把握した上で、価値観別にグルーピングを行い、アンケート結果を分析しました。このような分析を通じて得た結果は、今後の人材マネジメント施策の高度化に活用できると考えています。今後も、このような社員の意識の変化を定期的に調査・分析していこうと考えています。
- サービスを導入した感想はいかがですか
今回AMSを利用して社員意識調査を実施したことで、社員の想いや考えを知ることができただけでなく、弊社の改善すべき点も見え、退職してしまう傾向にある社員層も割り出すことができました。これからは、具体的に人材マネジメント施策の検討を進め、社員にもっと長く働きたいと思ってもらえる会社、そして研鑽を積む事でハイパフォーマーが育つ会社にしていきたいと思っています。
今後、AMSはマネージャー陣にも閲覧権限を付与し、部下マネジメント・育成に活用・展開していく予定です。マーケティング・リサーチ業界も、生き残りを賭けた競争が激化しています。だからこそ、オペレーターで終わってしまう人材ではなく、真のマーケティング・リサーチャーとしてクライアントに貢献できる人材が育つ環境を社内に整えていかなくてはなりせん。
現在AMSでは、社員の経歴や評価結果等といった、過去情報を登録・管理していますが、これからは過去の情報管理だけでなく、会社の未来を見通すような使い方をもっと見出していきたいと思っています。