非日常の空間で醸成する
チームビルディングが組織の活性化に繋がっていきます

昭和電工株式会社

昭和電工株式会社 人事部 人材開発グループ マネージャー
今井 真哉 様
株式会社エバーブルー 代表取締役 焚火研究家 経営学博士
丸山 琢真 様

事業内容
石油化学事業、産業ガス事業、セラミックス事業、アルミ圧延品事業、電子機能材事業など

導入事例概要

      1.導入課題「一人では何も出来ない」ということを実感してほしかった。   2.選定の理由唯一"無人島研修"の要望に応えてくれた。   3.導入効果無人島研修×焚火理論とは。   4.導入効果全く関係が出来ていないメンバーだったからこそ、無人島でより効果を発揮した。   5.今後の展望研修後は驚きの変化があった。
            

「一人では何も出来ない」ということを実感してほしかった。

- 無人島研修を考えられた背景は何だったのでしょうか。

現在当社では中期経営計画におけるグループ戦略の柱として「事業間連携」をテーマに掲げておりますが、各事業の専門性が高く、事業を跨ぐローテーションの機会は限られています。その結果、どうしても同じ専門分野でお互いを分かっている人同士での仕事が多くなり、”コミュニケーションの幅”や”人の動かし方”が限定的になりやすい社内環境でした。そこで、二年に一度実施している“選抜研修”では、各事業分野から選抜した将来のリーダー候補人材を融合させ、一体感を生み出したいという考えがありました。
また、勤続年数を重ねるほど、ほとんどの実務において「自分が一番知っている」という状態が生まれてきます。結果、誰かの力を借りずとも仕事を完遂できると考えるようになってきます。今回の研修ではあえて「一人では何も出来ない」という状況に身を置くことによって、「協力しないと成し得ないことがある」ということに改めて気付くことができる研修にしたいと考えていました。非日常的な空間で、自己の組織における権限や、充実したインフラなどの業務の利便性から隔離された環境である“無人島”こそが相応しい場所だという考えに至りました。

            

唯一"無人島研修"の要望に応えてくれた。

- アクティブ アンド カンパニーを選んでいただいた決め手を教えてください。

どこの研修会社に相談をしても“無人島はちょっと…”ということでお断りされることが多かった中、アクティブ アンド カンパニーさんだけは「面白いですね!やりましょう!」と言ってくださいました。また、コラボレーション企画でご紹介頂いた焚火研究家でもある株式会社エバーブルーの丸山さんのご提案内容も、当方のイメージと合致していたのが最大の決め手です。

            

無人島研修×焚火理論とは。

- どのような研修なのでしょうか。

株式会社エバーブルーは、経験則と学術理論研究に準拠した組織再生コンサルティングをはじめ、組織一体化のチームビルディング教育やリーダーシップ教育を展開しています。唯一無二の特徴は、それらの促進要因として効果が実証されている『焚火理論』を導入していることです。定型のプログラムがあるわけでもマニュアルがあるわけでもなく、「当社の狙いに完全合致」するように0から研修を構築していただきました。今回の無人島研修では、受講者間の心理的距離を考慮し、早期に関係を構築する仕掛けをあらゆる所に散りばめている点に特長があります。お互い面識がないことを考慮し、小グループから始まり徐々にチームが形成されるように、3段階のコミュニケーションラインを経て、最終的に全体で議論ができるようにプログラムを構築してもらいました。まさに焚火に火がつき燃えていく過程と同じですね。我々の研修のために設計したプログラムだからこそ、バッチリハマったと思います。
(※『焚火理論』とは、大学院博士課程における研究に基づき定量的かつ定性的な研究から導出された『集団発達6段階理論』と『焚火効果』から構成されています。)

            

全く関係が出来ていないメンバーだったからこそ、無人島でより効果を発揮した。

- 実施された研修内容について、どのような点が印象に残っていますか。

当初想定していた期待を大幅に上回る研修でした。研修は3日間でしたが、3日目が一番盛り上がりました。受講者の初顔合わせは、空港やバスの中でしたが、そもそもあまりお互いを知らない者同士であるため、移動中は非常に静かで、何か話すこともなく無人島に到着しました。1日目は少人数のチームの中でも小さいコミュニケーションラインを生成し、2日目はチーム全体に与えられた大きなミッションを遂行するプロセスを通じて、チーム内だけではなくチーム間でのコミュニケーションを活性化させ、3日目には全体で一つのテーマを議論しました。20名の参加者が1枚の模造紙に向き合い、一人ひとりが自分自身の意見を伝えるだけでなく、他者の意見も尊重し、ばらばらの意見を限られた短い時間で一つに集約していくために活発に議論をしていく光景はとても印象に残っています。ここまで受講者が一丸となって議論が出来たのは、一人ひとりの当事者意識を促すきっかけづくりによるものが大きいと感じています。例えば、チームの班長は毎日変え、出来るだけ多くのメンバーが班長を経験できるようにしました。リーダーを決めると無意識のうちに「ついていけばいい」「悩んだら最後はリーダーが決めてくれる」と考えるようになるため、あえてリーダーは固定しませんでした。その他にもプログラムには様々な狙いを織り込んだ理論を取り入れたことが、成功の決め手になったと思っています。

当研修で最も効果を発揮したのは、「心理的安全性」です。同じ目的・目標を持った仲間に安心して意見を言える場とできたため、その目標やお互いのパーソナリティ、本音の感情に『共感・共鳴』し合うことができるプログラムになっていたことが効果を高めたと思います。

            

研修後は驚きの変化があった。

- 研修後の反応と、昭和電工様の今後の展望について教えてください。

無人島から帰還後、2週間後には次のセッションを行いました。一般的に研修というと、会場に来た人から順に後ろから座り、他の受講者と距離をとるように座っていくものです。だから、そうならないようにグループ分けしたり座席指定したりするわけですが、今回はあえてグループ分けも座席指定もしませんでした。どうなるかな、と思ってみていましたが、無人島で信頼関係が出来上がっていたため、前の方のテーブルから順にチームでまとまるように座り始め、講師の先生から「今年はなんだかエンジンのかかり方が違う」と言われるほどケーススタディの予習や研修中のディスカッションに対して、意欲的・積極的に取り組む姿勢が見られました。結果として研修のアウトプットのスピードもクオリティも上がったことに正直驚いています。これは正に、無人島での経験を通じ、自分たちが普段恵まれた環境において知らず知らずのうちに受け身になっていたことに気づいたからこその変化であったと確信しています。

今後は経営幹部候補を対象に実施したいと思っています。そして、将来的には、この無人島研修を昭和電工の伝統にしていきたいと考えています。各階層で選抜されたメンバーが無人島での経験を共有することで、事業間連携が促進されシナジーが生まれるのではないかと思っています。

研修を企画する立場として、「事務局が楽しめない研修は、受講者も楽しめない」と思っています。今後もまずは事務局が楽しいと思えるような研修プログラムを考え、受講者が楽しみながら学びを深め、成長するきっかけをつくっていけたら、と考えています。

- 本日は、ありがとうございました。

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