ゼロベース思考とは?
2017年02月15日現在のビジネス環境は著しく変化しています。この環境変化に適応するためには、これまでの既成の枠にとらわれた思考ではなく、既成の枠をとりはずして考える「ゼロベース思考」が求められています。
さて、次のうち、「ゼロベース思考」で成功した事例として適切なものはどれでしょうか?
大手電気量販店が、他店よりも安く提供するという考え方から、他店が安くすればそれに合わせて 価格を下げた
のりの失敗作で「はがれやすいのり」ができてしまったが、はがしやすさを武器に商品開発を行った
他社が高額な衣料品を取り扱うネット販売サイトが売上を伸ばしている状況を見て、同様な形で高額な 衣料品サイトを立ち上げた
「ゼロベース思考」とは、「既成の枠」を取り外して考えるということです。この「既成の枠」とは、問題を解決しようとするときに自らの既成概念や諸々の規制のことを指します。
「ゼロベース思考」を行う上でポイントは2つあります。
1.自分の既成概念の枠で考えない
2.他人の目線を持つ
1.「自分の既成概念の枠で考えない」とは、自己の経験やこれまでのルールなどの枠組みで考えず、一旦その枠組みを捨てることです。
2.「他人の目線を持つ」とは、第三者として物事を見ることです。代表的なものとして、お客様の立場で考えることなどがあります。第三者として物事を見ることで、今までとは別の枠組みで考えることができ、自分自身の既成概念を崩すことに繋がります(新たな既成概念にとらわれないようにする注意が必要)。
解答の選択肢にある「付箋紙販売」の事例は、従来のりは強い粘着性を求めて開発されていました。米国3M社の開発過程で「すぐにはがれるのり」が生まれ、通常ならば失敗作として破棄されますが、開発者の発想の転換で付箋紙として販売されたところ、オフィスでのニーズが殺到し大成功を収めました。従来の「のり」の発想では、誕生しなかった商品であり、「ゼロベース思考」が重要であることの一例であると言えます。