教育研修内製化を通じて、
企業の次世代を担う人財を育成する
ニチバン株式会社
管理本部 人財開発部
児玉 知絵 様
- 事業内容
- 経皮吸収製剤や救急絆創膏、セロテープ®、両面テープ等を製造、販売 など
課題
導入事例概要
- 導入した背景を教えてください
当社は、創業当時からこれまでに培ってきた独自の粘着・接着技術をベースに、人々の健康や快適な暮らしに貢献する多彩な製品を世に送り出し続けています。人体に貼る製品を主とするメディカル事業と産業資材・文具製品を扱うテープ事業を柱とし、経皮吸収製剤・止血製品・救急絆創膏、テーピングテープ、セロテープ®、両面テープ、野菜結束テープなどを製造しています。
1918年(大正7年)に創業し、2018年には「創立100周年」を迎えます。「創立100周年」に向けた中長期経営計画【NB100】のもと、より一層“信頼され期待される企業”となるべく、“成長分野への挑戦と新たな市場開拓”と“基盤と なる事業の更なる効率化・安定化”を目指し、全社を挙げて取り組んでいます。
当社を支えているのは社員であり、これからの当社を作っていくのも社員だからこそ、【NB100】では人財育成を重要課題の1つと捉えており、新たに人財開発部を単独で立ち上げました。そして、良き社風・伝統を守りながらも、経済環境の大きな変化に対応できる次世代の人財を育成することを基本方針として打ち出しました。
当社はこれまで、階層別研修は内製で運営し、階層毎の役割について学ぶ意識転換を主として行ってきました。しかし、既存の育成体系では、社員に求めるスキルの明確化が不十分であったことに加え、各階層教育研修間の一貫性が弱く、社内共通言語化が図れていませんでした。教育研修コンテンツについては、教育研修体系の中での位置づけを明確にし、その目的を確実に習得出来る内容に改善する必要を強く感じました。特に、組織風土としての効果定着には階層別研修の見直しが最優先であると思っていました。
- 導入したサービスの詳細を教えてください
育成方針のもと次世代の人財育成を計画的に行うべく、育成体系・育成要素に沿った各等級/年次の育成ゴールに到達できる研修コンテンツの整備をゴールとして、教育研修施策内製化コンサルティングサービスを導入しました。今回のプロジェクトでは、中堅社員向けに問題解決力のスキル・能力を育成するための研修プログラムを作成することにしました。
研修プログラムを作成するにあたり、まずは問題解決力を身に付けるには、具体的にどのようなスキルや能力(育成要素)が必要なのかの洗いだしを行いました。スキル・能力とは、生まれつき持っている素養や資質ではなく、後発的に開発されるものであり、研修プログラムを作成する上では非常に重要なものとなります。
そこで、育成体系をきちんと構築するためにも、スキル・能力の抽出を行うにあたっては、本研修の前に受講するロジカルシンキング(論理的思考力)とクリティカルシンキング(批判的思考力)研修で身に付けるべきスキル・能力と、問題解決力育成研修で身に付けてほしいスキル・能力から育成要素の抽出を行いました。
育成要素抽出後は、アクティブアンドカンパニーの人財育成ノウハウをうまく活用しながら、ゼロベースで新たなコンテンツを作成し、育成すべきスキル・能力をコンテンツ内に落とし込み研修プログラムを完成させました。
- サービスを導入した感想はいかがですか
目的としたスキルを確実に身に付けることができる研修プログラムが完成して満足しています。
また、人財開発部として今回のプロジェクトに携わり、教育研修についての理解や知識を更に高めることが出来ました。プロジェクトを進めていく中で、研修コンテンツを作成する際に考慮すべきことや、実施後の研修内容の浸透・定着に向けた施策など、研修コンテンツの作成から実施後フォローまで一貫した視点で教育研修を見直すことができるようになりました。
研修プログラムの作成においては、当社の希望を明確にした上で、当社の状況・風土に即したゼロベースからの 研修コンテンツと、アクティブアンドカンパニーの効果実績の高い既存の研修コンテンツをうまく融合させることで、効率的、効果的に研修プログラムを作成することができました。
しかし、スキル・能力を身に付けるだけで終わっては研修を行う意味がありません。研修の目的は業績向上に寄与する人財を育成することにあると考えています。そこで実際の業務上の問題について解決策を考えてもらう時間を研修内で設けました。これを研修後現場に戻ったときに実際に取り組んでもらうことを想定しています。そうすることで研修で身に付けたスキル・能力が定着し、本当に必 要な場面で利用できるものになると考えています。
今回教育研修を内製化し、当社に適した教育研修プログラムを作成することができたと思っていますし、本プロジェクトは組織改革への第一歩であると確信しています。今後は、完成した研修プログラムを受講してもらい、実践的な問題解決能力を身に付けてもらうことで、当社の将来を担う人財になってほしいと強く思っています。